四柱推命の計算方法を徹底解説!無料サイトから自力でのやり方まで

自分の運命や性格、才能について深く知りたいと考えたことはありませんか。

古くから伝わる占術である四柱推命は、生年月日と時間をもとに、その人の持つ多面的な要素を解き明かすための強力なツールです。

しかし、四柱推命の計算と聞くと、専門的で複雑なイメージを持つ方も多いかもしれません。

確かに、命式や天干、地支、蔵干といった専門用語が並ぶと、どこから手をつけていいのか分からなくなりがちです。

ですが、その計算方法の背景にある意味や一つ一つの要素の役割を理解すれば、決して難解なものではありません。

この記事では、四柱推命の計算に必要な知識を、初心者の方でも理解できるように、基本から丁寧に解説していきます。

無料の自動計算サイトやアプリの活用法から、少し本格的な手計算のやり方まで、あなたの知りたいレベルに合わせて読み進めることができます。

この記事を読み終える頃には、四柱推命の計算がいかに論理的で、自己理解を深めるための素晴らしい手段であるかを実感できるでしょう。

本記事のポイント
  • 四柱推命の計算の基礎となる命式の構成要素がわかる
  • 通変星や十二運など各要素が持つ意味を理解できる
  • 無料の自動計算サイトを上手に活用する方法がわかる
  • 自分の手で命式を計算する具体的な手順を学べる
  • 天干や地支、蔵干といった専門用語の役割が明確になる
  • 運勢の大きな流れを示す大運の計算方法がわかる
  • アプリを手軽に利用するメリットと注意点がわかる

四柱推命の計算で明らかになるあなたの命運

ポイント
  • 命式の見方と基本的な構成要素
  • 計算に不可欠な生年月日と時間の役割
  • 性格を読み解く鍵となる通変星とは
  • 運勢の大きな流れを示す大運の出し方
  • 複雑な蔵干からわかる潜在的な才能

命式の見方と基本的な構成要素

四柱推命の計算を始めるにあたり、まず理解すべきなのが「命式」です。

命式とは、その人の運命の設計図ともいえる一覧表のことで、生年月日と生まれた時間をもとに作成されます。

この命式を正しく読み解くことが、四柱推命鑑定の第一歩となります。

ここでは、命式の基本的な見方と、それを構成する重要な要素について解説していきましょう。

四柱八字(しちゅうはちじ)とは

命式の根幹をなすのが「四柱」と、そこから導き出される「八字」です。

四柱とは、生まれた「年」「月」「日」「時」の4つの柱を指します。

それぞれ「年柱(ねんちゅう)」「月柱(げっちゅう)」「日柱(にっちゅう)」「時柱(じちゅう)」と呼ばれ、個人の人生における異なる側面や時期を象徴しています。

  • 年柱:生まれた年。先祖や家系、幼少期の環境、人生の全体的な土台を表します。
  • 月柱:生まれた月。社会的な運勢や仕事、性格形成に最も大きな影響を与える中心的な柱です。
  • 日柱:生まれた日。自分自身やプライベート、恋愛や結婚の運勢を表します。
  • 時柱:生まれた時間。子供や晩年の運勢、内面的な願望や最終的な結果を示します。

そして、これら4つの柱には、それぞれ「天干(てんかん)」と「地支(ちし)」という2つの漢字が割り当てられます。

4つの柱に2つずつの漢字で、合計8つの漢字になることから、これを「八字(はちじ)」と呼びます。

つまり、四柱推命の計算とは、この八字を正確に導き出し、その組み合わせや関係性から運命を読み解いていく作業なのです。

天干と地支の役割

天干は「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類あり、宇宙のエネルギーや人の表面的な性質、意識などを表します。

一方、地支は「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種類で、おなじみの十二支です。

地支は季節の循環や現実的な行動、肉体的な側面を示します。

命式では、縦に並んだ天干と地支のペアが、それぞれの柱を構成します。

例えば、「甲子」の年に生まれれば、年柱の天干は「甲」、地支は「子」となります。

この天干と地支の組み合わせ(六十干支)が、その柱の持つ具体的な意味を決定づけるのです。

特に、日柱の天干は「日干(にっかん)」と呼ばれ、その人自身を象徴する最も重要な要素とされています。

四柱推命の計算では、まずこの日干を確定させ、他の天干や地支との関係性を見ていくことが基本となります。

計算に不可欠な生年月日と時間の役割

四柱推命の計算において、なぜ生年月日と生まれた時間がそれほどまでに重要なのでしょうか。

それは、この二つの情報が、運命の設計図である命式を作成するための唯一無二のデータだからです。

宇宙のエネルギーは常に変化しており、人が生まれた瞬間のエネルギー状態を記録したものが命式に他なりません。

ここでは、生年月日と時間がそれぞれ命式のどの部分に対応し、どのような役割を果たしているのかを詳しく見ていきます。

年・月・日の柱の決定

命式の四柱のうち、年柱・月柱・日柱の三柱は、生年月日さえ分かれば確定させることができます。

  1. 年柱:生まれた年の干支がそのまま入ります。ただし、四柱推命では一年の始まりを元旦ではなく「立春」(2月4日頃)と考えるため、立春前に生まれた場合は前年の干支を用います。これが注意点です。
  2. 月柱:生まれた月を示す干支が入ります。これも旧暦や月の満ち欠けではなく、「節入り日(せついりび)」という二十四節気に基づいた区切りで月が変わるため、月の変わり目に生まれた人は注意が必要です。
  3. 日柱:生まれた日の干支です。これは「干支暦(かんしれき)」や「万年暦(まんねんれき)」という特殊な暦を用いて調べます。日々の干支は60日周期で循環しています。

このように、生年月日は命式の大部分を占める三柱、つまり六字を決定づけるための根幹情報です。

特に社会運や性格の中心を見る月柱や、自分自身を表す日柱は、この情報がなければ計算することができません。

正確な鑑定のためには、1日の違いも許されない、極めて重要なデータであると言えるでしょう。

時柱の重要性

四柱推命の計算をより精密に行うためには、生まれた時間が不可欠です。

生まれた時間が分かると、四つ目の柱である「時柱」を立てることができます。

時柱は、2時間単位で干支が区切られており、例えば「子の刻(23時~1時)」、「丑の刻(1時~3時)」のように決まっています。

生まれた時間が不明な場合、三柱(六字)だけで占うことも可能ですが、時柱が加わることで鑑定の精度は格段に上がります。

なぜなら、時柱は以下のような重要な意味を持つからです。

  • 晩年の運勢:時柱は人生の後半、特に50代以降の運勢を象徴します。
  • 子供運:自分の子供に関する運気や関係性を示します。
  • 内面的な部分:他者には見せない本心や、潜在的な能力、最終的に目指す場所などを表します。
  • 仕事の成果:仕事における最終的な結果や達成度を示唆します。

例えば、日中までの運勢は良くても、時柱の状態によっては晩年に苦労する可能性が見えたり、逆に若い頃は不遇でも時柱が良ければ大器晩成型であると判断できたりします。

このように、生まれた時間は、人生の総仕上げや内面を読み解くための最後のピースであり、四柱推命の計算を完成させるために欠かせない情報なのです。

性格を読み解く鍵となる通変星とは

命式の八字を導き出した後、次に行うのが「通変星(つうへんせい)」を算出する作業です。

通変星とは、自分自身を表す「日干」と、他の天干や地支(の中にある蔵干)との関係性から導き出される10種類の星のことを指します。

これらはその人の性格、才能、人間関係、仕事のスタイルなどを具体的に表す、非常に重要な要素です。

四柱推命の計算において、通変星を理解することは、命式に血を通わせ、生き生きとした人物像を浮かび上がらせるために不可欠と言えるでしょう。

通変星の10種類の意味

通変星は、日干の五行(木・火・土・金・水)と、他の干の五行との関係(相生・相剋)および陰陽の違いによって、以下の10種類に分類されます。

それぞれが持つ基本的な意味を理解することが大切です。

分類 通変星(陽) 通変星(陰) 基本的な意味
自分と同じ 比肩(ひけん) 劫財(ごうざい) 自立心、自我、競争心、財を奪う
自分が生み出す 食神(しょくじん) 傷官(しょうかん) 表現力、創造性、快楽、反骨精神
自分が剋す 偏財(へんざい) 正財(せいざい) 人脈、財運、男性にとっての女性
自分を剋す 偏官(へんかん) 正官(せいかん) 行動力、権威、ストレス、女性にとっての男性
自分を生み出す 偏印(へんいん) 印綬(いんじゅ) 知性、学問、発想力、母親

これらの星が命式のどの場所にあるかによって、その意味合いは変化します。

例えば、社会運を表す月柱に通変星「正官」があれば、真面目で責任感が強く、安定した組織で能力を発揮するタイプと読めます。

一方、プライベートを表す日柱の地支(配偶者の場所)に「劫財」があれば、パートナーがお金を使いがち、といった解釈も可能になります。

通変星の算出方法の基本

通変星の計算は、五行の相生・相剋関係が基本となります。

相生(そうじょう)は相手を生み出し強める関係(木→火→土→金→水→木)、相剋(そうこく)は相手を打ち負かし弱める関係(木→土→水→火→金→木)です。

これを日干を基準に考えます。

例えば、日干が「甲(木の陽)」の人の場合で考えてみましょう。

  • 命式に「甲(木の陽)」があれば:日干と同じ五行・同じ陰陽なので「比肩」
  • 命式に「丙(火の陽)」があれば:日干が生み出す五行・同じ陰陽なので「食神」
  • 命式に「戊(土の陽)」があれば:日干が剋す五行・同じ陰陽なので「偏財」
  • 命式に「庚(金の陽)」があれば:日干を剋す五行・同じ陰陽なので「偏官」
  • 命式に「壬(水の陽)」があれば:日干を生み出す五行・同じ陰陽なので「偏印」

陰陽が異なれば、それぞれ「劫財」「傷官」「正財」「正官」「印綬」となります。

この計算を、年柱、月柱、時柱の天干と、全ての地支に含まれる「蔵干」に対して行い、命式に通変星を配置していきます。

手計算では少し複雑に感じられるかもしれませんが、この関係性を理解することで、なぜその人の性格が形成されるのかを論理的に追うことができるようになります。

無料の自動計算サイトではこの部分が自動で表示されるため、まずは結果を見て、自分の性格と照らし合わせてみると面白いでしょう。

運勢の大きな流れを示す大運の出し方

四柱推命の大きな特徴の一つに、生まれ持った宿命(命式)だけでなく、後天的な運勢の流れを詳細に予測できる点があります。

その中心となるのが「大運(たいうん)」です。

大運とは、約10年ごとに切り替わる運勢の大きなサイクルのことで、人生の季節のようなものと考えると分かりやすいでしょう。

命式がその人の乗り物の種類(例:スポーツカー、トラック)だとすれば、大運はこれから走る道路の状況(例:高速道路、山道)を示しています。

どんなに高性能な車でも、悪路ではうまく走れないように、大運の良し悪しは人生に大きな影響を与えます。

ここでは、その大運の計算方法の基本的な考え方について解説します。

大運の順行と逆行

大運の計算で最初のステップは、運が「順行(じゅんこう)」するのか「逆行(ぎゃっこう)」するのかを決定することです。

これは、生まれた年の天干(年干)の陰陽と、性別によって決まります。

  • 年干が陽(甲・丙・戊・庚・壬)の男性、または年干が陰(乙・丁・己・辛・癸)の女性 → 順行
  • 年干が陰(乙・丁・己・辛・癸)の男性、または年干が陽(甲・丙・戊・庚・壬)の女性 → 逆行

順行の場合、大運は月柱の干支を起点として、干支暦の順番通りに未来へ進んでいきます。

例えば、月柱が「乙丑」なら、次の大運は「丙寅」、その次は「丁卯」となります。

逆行の場合は、月柱の干支から干支暦を過去へ遡るように進みます。

月柱が「乙丑」なら、次の大運は「甲子」、その次は「癸亥」という具合です。

この順行・逆行の違いによって、人生で巡ってくる運勢のテーマが全く異なるものになるのです。

立運(りつうん)の計算

次に計算するのが「立運(りつうん)」、つまり最初の大運が何歳から始まるか、という年齢です。

これは、生まれた日から、その前後の「節入り日」までの日数を3で割ることで算出します。

節入り日とは、前述の通り、四柱推命における月の区切りとなる日です。

  • 順行の場合:生まれた日から、次の節入り日までの日数を数える。
  • 逆行の場合:生まれた日から、前の節入り日までの日数を数える。

そして、その日数を3で割ります。

3日で1歳と換算するためです(10年運を120ヶ月とし、1ヶ月を1日と見るため、10歳=120ヶ月→40日、1歳→4日、実際は3日で1歳と計算するのが通例)。

例えば、順行運の人が生まれた日から次の節入り日まで9日あった場合、「9 ÷ 3 = 3」となり、3歳から最初の大運が始まります。

この場合、0歳から2歳までは月柱の運気が影響し、3歳から12歳までが最初の大運、13歳から22歳までが次の大運…というように、10年ごとに運勢が切り替わっていくことになります。

この立運の年齢によって、人生の転機が訪れるタイミングが人それぞれ異なるわけです。

大運の具体的な吉凶は、巡ってきた大運の干支と、自分の命式との相性によって判断されます。

自分にとって良い五行が巡る10年間は物事がスムーズに進みやすく、逆に良くない五行が巡る時期は試練が多くなるとされています。

複雑な蔵干からわかる潜在的な才能

四柱推命の計算をさらに深く掘り下げていくと、「蔵干(ぞうかん)」という要素に行き当たります。

蔵干は、命式の「地支」の中に内蔵されている「天干」のことで、その人の内面や潜在的な才能、表には見えにくい本質などを表します。

天干が木の幹や枝葉だとすれば、地支は根、そして蔵干はその根が吸い上げる養分のようなものです。

目には見えなくても、その人の人格形成や行動に大きな影響を与えている重要な要素なのです。

通変星を正確に算出するためにも蔵干の知識は必須であり、これを理解することで鑑定の深みが格段に増します。

蔵干とは何か?

12種類ある地支(子、丑、寅…)は、それぞれが季節のエネルギーを内包しています。

しかし、一つの季節の中でも、初期・中期・後期でエネルギーの質は微妙に変化していきます。

蔵干は、その季節のエネルギーのグラデーションを、天干の五行で表現したものです。

例えば、「寅」は春の始まりですが、そこにはまだ冬の気(壬水)が残っており(余気)、やがて春の太陽(丙火)が顔を出し(中気)、最終的に本格的な春の木(甲木)のエネルギーが最も強くなります(本気)。

このように、一つの地支の中には通常2つか3つの天干が隠されており、生まれた日がその月のどの時期にあたるかによって、どの蔵干のエネルギーが強く表に出てくるかが決まります。

特に、月柱の地支に含まれる蔵干で、最もエネルギーの強いものを「月支元命(げっしげんめい)」と呼び、その人の性格の核を形成する非常に重要な要素とされています。

蔵干の役割と重要性

蔵干の主な役割は以下の通りです。

  • 詳細な通変星の算出:天干だけでなく、地支からも通変星を導き出すために蔵干は必須です。これにより、命式に現れる星の種類が増え、より多角的な性格分析が可能になります。
  • 潜在能力の発見:命式の天干に現れていない五行でも、蔵干にあれば、その才能を潜在的に持っていると解釈できます。例えば、天干に財運の星がなくても、蔵干にあればお金を稼ぐ能力を秘めている、といった具合です。
  • 人間関係の深層心理:蔵干から導き出される通変星は、その人の内面的な人間関係の築き方や、隠れた欲求を示唆します。
  • 運勢の微妙な変化:大運や年運で巡ってくる地支の蔵干が、命式とどう影響し合うかを見ることで、より細やかな運勢の吉凶を判断できます。

蔵干の算出は、二十四節気と生まれた日に基づく専門的な知識が必要なため、初心者にとっては最も複雑な部分かもしれません。

しかし、無料の自動計算サイトなどを利用すれば、この蔵干も自動的に表示してくれます。

まずは自分の命式の蔵干にどのような星が隠れているかを知り、それが自分のどの部分に当てはまるかを考えてみることで、今まで気づかなかった自分の一面を発見できるかもしれません。

蔵干は、四柱推命の計算の奥深さと面白さを象徴する要素と言えるでしょう。

 

自分でできる四柱推命の計算のやり方

ポイント
  • 初心者向けの無料自動計算サイト活用術
  • 手計算で命式を作成する具体的な手順
  • 天干と地支の関係性を理解する
  • 十二運が示す人生のエネルギー
  • アプリで手軽に占う際の注意点

初心者向けの無料自動計算サイト活用術

四柱推命の計算は、理論を一つ一つ学んでいくと非常に奥が深いものですが、現代では幸いなことに、複雑な計算を瞬時に行ってくれる便利なツールがたくさんあります。

特に、インターネット上にある無料の自動計算サイトは、初心者の方が四柱推命の世界に触れるための最適な入り口と言えるでしょう。

ここでは、そうしたサイトを上手に活用するためのポイントと、結果を見る際の注意点について解説します。

サイトの選び方と入力のポイント

「四柱推命 計算 無料」などのキーワードで検索すると、数多くのサイトが見つかります。

どのサイトを選べば良いか迷うかもしれませんが、以下の点をチェックすると良いでしょう。

  • 情報量の多さ:単に命式を表示するだけでなく、通変星や十二運、蔵干、大運まで表示してくれるサイトがおすすめです。各要素の簡単な解説がついていると、さらに理解が深まります。
  • 流派の明記:四柱推命にはいくつかの流派があり、蔵干の取り方などが微妙に異なる場合があります。サイトによっては採用している流派が明記されていることもあり、信頼性の一つの目安になります。
  • 使いやすさ:入力フォームがシンプルで分かりやすく、結果の表示が見やすいサイトを選びましょう。

サイトを選んだら、自分の情報を入力します。

入力で最も重要なのは、生年月日と、可能であれば生まれた時間です。

前述の通り、生まれた時間が分かると時柱が確定し、鑑定の精度が格段に向上します。

もし母子手帳などで正確な時間が分かるなら、ぜひ入力してください。

性別の入力も忘れないようにしましょう。大運の順行・逆行に関わるため、間違えると運勢の流れが全く変わってしまいます。

表示された命式のどこを見るべきか

計算ボタンを押すと、あなたの命式が表示されます。

たくさんの漢字や専門用語が並んでいて戸惑うかもしれませんが、まずは以下の3つのポイントに注目してみましょう。

  1. 日干(にっかん):日柱の天干にある漢字です。これがあなたの本質を表す最も重要な要素です。例えば「甲(きのえ)」なら大樹、「癸(みずのと)」なら雨水のように、自然界のものに例えられます。まず自分のタイプを知りましょう。
  2. 月柱の通変星:月柱の蔵干から導き出される中心的な通変星(月支元命)は、あなたの社会的な性格や仕事の才能を強く示しています。「正官」なら真面目な公務員タイプ、「食神」なら楽しく表現するアーティストタイプ、といった具合です。
  3. 命式の五行バランス:多くのサイトでは、命式に含まれる木・火・土・金・水のバランスがグラフなどで表示されます。特定の五行が極端に多いか少ないかを見ることで、あなたの長所や短所、健康面での注意点などが分かります。

無料サイトは、複雑な四柱推命の計算を一瞬で終わらせてくれる強力な味方です。

ただし、表示される解説文はあくまで一般的なものです。

サイトの結果を鵜呑みにするのではなく、それをたたき台として、なぜそのような結果になるのかをこの記事のような解説で学んでいくと、より深い自己理解につながります。

手計算で命式を作成する具体的な手順

無料自動計算サイトは非常に便利ですが、四柱推命の仕組みをより深く理解するためには、一度自分で命式を作成してみるのが一番の近道です。

手計算のプロセスを通じて、それぞれの柱や星がどのように連動しているのかを実感できるでしょう。

ここでは、命式を手計算で作成するための具体的な手順を、ステップバイステップで解説します。

必要なものは、あなたの生年月日と時間、そして「万年暦(まんねんれき)」です。

万年暦は書籍としても市販されていますし、インターネット上で公開されているものもあります。

ステップ1:年柱を求める

年柱は、生まれた年の干支です。

これは万年暦の年干支一覧表で簡単に調べることができます。

ただし、重要な注意点が一つあります。

四柱推命では、一年の区切りは元旦ではなく「立春(2月4日頃)」です。

そのため、1月1日から立春の前日までに生まれた人は、前年の干支を用いる必要があります。

例えば、1990年1月20日生まれの人は、暦の上では1990年ですが、四柱推命では立春を過ぎていないため、1989年(己巳)の干支を年柱とします。

ステップ2:月柱を求める

月柱も、年の区切りと同様に「節入り日」で月が変わります。

各月の節入り日は万年暦に記載されています。

  • 1月(丑月):小寒(1月5日頃)~
  • 2月(寅月):立春(2月4日頃)~
  • 3月(卯月):啓蟄(3月6日頃)~

…というように、二十四節気によって月の干支が決まっています。

自分の生まれた日が、どの節入り日から次の節入り日の間に含まれるかを確認し、対応する月の干支を月柱とします。

ステップ3:日柱を求める

日柱は、万年暦の日干支カレンダーで、自分の生まれた月日の干支を探してそのまま書き写します。

ここには特別なルールはなく、暦通りです。

日柱の天干が、あなた自身を表す「日干」となります。

ステップ4:時柱を求める

時柱は、生まれた時間と、その日の「日干」によって決まります。

まず、生まれた時間がどの時間帯(十二支)に属するかを確認します。

  • 子の刻:23時~1時
  • 丑の刻:1時~3時
  • 寅の刻:3時~5時

…のように2時間ごとに区切られています。

次に、時柱の天干を求めます。

これは日干によって決まるルールがあり、「時柱天干算出表」などを参照します。

例えば、日干が「甲」または「己」の日に生まれた人の場合、子の刻の天干は「甲」となり、時柱は「甲子」となります。

丑の刻なら「乙丑」、寅の刻なら「丙寅」と、順番に天干が変わっていきます。

これで、年・月・日・時の四柱、合計八字が確定しました。

この後は、この記事の前半で解説した通変星や十二運、蔵干などを、八字の関係性から一つずつ導き出していくことになります。

最初は時間がかかるかもしれませんが、パズルを解くような面白さがあるはずです。

天干と地支の関係性を理解する

四柱推命の計算の根幹をなすのは、宇宙の二つの異なるエネルギーの流れ、「天干(てんかん)」と「地支(ちし)」です。

これら二つの要素の性質を理解し、その関係性を読み解くことが、命式解読の鍵となります。

天干は精神や思考といった「天の気」を、地支は行動や現実といった「地の気」を象徴しており、両者の相互作用が人の運命を織りなしていくのです。

十干(じっかん)の性質

天干は、正式には「十干」と呼ばれ、以下の10種類があります。

それぞれが陰陽と五行(木火土金水)の性質を持っています。

五行 陽干 陰干 象徴 性質
甲(きのえ) 乙(きのと) 樹木・草花 成長、真っ直ぐ、慈愛・柔軟性
丙(ひのえ) 丁(ひのと) 太陽・灯火 明朗、華やか、情熱・洞察力
戊(つちのえ) 己(つちのと) 山・畑 信用、不動、包容力・教育
庚(かのえ) 辛(かのと) 鉄鋼・宝石 行動力、改革、繊細・プライド
壬(みずのえ) 癸(みずのと) 海・雨水 知恵、自由、奉仕・勤勉

命式の中で、特に自分自身を表す「日干」がこの10種類のうちどれであるかは、その人の基本的な性格や価値観を決定づける最も重要なポイントです。

例えば、日干「丙」の人は太陽のように明るく中心的ですが、日干「丁」の人はロウソクの炎のように内に秘めた情熱と暖かさを持つ、といった違いが現れます。

十二支(じゅうにし)の性質

地支は、おなじみの「十二支」です。

これもそれぞれが五行の性質を持ち、さらに季節や方角、時間などを象徴しています。

  • 春(木):寅、卯、辰
  • 夏(火):巳、午、未
  • 秋(金):申、酉、戌
  • 冬(水):亥、子、丑

地支は、その人の行動パターンや現実的な運勢の土台となります。

例えば、春の地支が多い人は、始まりや成長のエネルギーに満ちていますし、秋の地支が多い人は、物事を収穫し、形にする力に長けている、と見ることができます。

干支(かんし)の組み合わせ

四柱推命の計算では、天干と地支を別々に見るだけでなく、その組み合わせである「干支(かんし)」として捉えることが重要です。

天干と地支の五行の関係性によって、その干支の持つエネルギーの強さや安定性が変わってきます。

  • 相生の関係:天干が地支を生じる(例:甲午)、または地支が天干を生じる(例:甲子)場合、エネルギーがスムーズに流れ、安定しやすい。
  • 相剋の関係:天干が地支を剋す(例:甲戌)、または地支が天干を剋す(例:甲申)場合、内に葛藤を抱えやすく、不安定になりがち。
  • 比和の関係:天干と地支が同じ五行(例:甲寅)の場合、非常に強いエネルギーを持つが、頑固さにつながることも。

自分の命式にある4つの干支が、どのような関係性で成り立っているかを見ることで、性格の安定度や、どのような分野でエネルギーを発揮しやすいかなどを読み解くことができるのです。

十二運が示す人生のエネルギー

通変星がその人の性格や才能の「質」を表すものだとすれば、「十二運(じゅうにうん)」は、そのエネルギーの「量」や「勢い」を示す指標です。

人の一生を、受胎から死、そして魂の状態までの12の段階になぞらえて運気の盛衰を表します。

命式の各柱にどの十二運が付いているかを見ることで、その柱が象徴する時期(幼年期、社会人期など)のエネルギーレベルや、行動パターンを読み解くことができます。

四柱推命の計算において、十二運は人物像にリアリティと深みを与えるスパイスのような役割を果たします。

十二運の種類とエネルギーレベル

十二運は、胎・養・長生・沐浴・冠帯・建禄・帝旺・衰・病・死・墓・絶の12種類です。

これらは人間の一生に例えられ、それぞれが異なるエネルギーの強弱を持っています。

エネルギーレベルが最も高いのは、人生の頂点を表す「帝旺(ていおう)」です。

逆に最も低いのは、魂の状態を表す「絶(ぜつ)」となります。

十二運 人の一生 エネルギーレベル(目安) 特徴
胎(たい) 受胎 低い 好奇心、多才、移り気
養(よう) 赤子 低い 素直、愛されキャラ、甘えん坊
長生(ちょうせい) 幼児 中くらい 信頼、真面目、成長
沐浴(もくよく) 思春期 不安定 自由、ロマン、波乱
冠帯(かんたい) 青年期 高い 華やか、社交的、実行力
建禄(けんろく) 壮年期 高い 努力、堅実、成功
帝旺(ていおう) 頂点 最も高い カリスマ、独立、リーダー
衰(すい) 老年期 高い 温厚、保守的、知恵
病(びょう) 病人 低い 優しさ、芸術、夢見がち
死(し) 死人 低い 直観力、探求心、冷静
墓(ぼ) 墓に入る 中くらい 探求心、凝り性、財を守る
絶(ぜつ) 最も低い 天才肌、極端、束縛を嫌う

これらの十二運が、命式のどの柱にあるかによって、その人の運勢に特徴が現れます。

例えば、社会運を表す月柱にエネルギーの高い「帝旺」があれば、若くしてリーダーとして活躍する勢いがありますが、同じ月柱に「病」があれば、繊細な感性を活かす芸術的な分野で才能を発揮するかもしれません。

十二運の算出方法と見方

十二運は、各柱の「天干」と「地支」の組み合わせによって決まります。

算出方法は専門的な「十二運表」を用いるのが一般的です。

この表は、10種類の天干それぞれに対して、12種類の地支がどの十二運に対応するかを示しています。

例えば、天干が「甲」の場合、地支が「子」なら「沐浴」、「丑」なら「冠帯」…というように決まっています。

自分の命式の四柱それぞれの天干と地支の組み合わせをこの表に当てはめていけば、対応する十二運が分かります。

特に、日柱の十二運はその人の基本的なエネルギー量を、月柱の十二運は社会で発揮するエネルギーの勢いを表すため重要です。

また、エネルギーが高い星が良い、低い星が悪いというわけではありません。

「帝旺」を持つ人は勢いがありすぎでトラブルを起こすこともありますし、「絶」を持つ人は常人にはない発想力で成功を掴むこともあります。

大切なのは、自分の持つエネルギーの質と量を理解し、それをどう活かしていくかを考えることなのです。

アプリで手軽に占う際の注意点

スマートフォンの普及に伴い、四柱推命の計算や鑑定を手軽に行えるアプリも数多く登場しています。

無料自動計算サイトと同様に、いつでもどこでも自分の命式を確認したり、日々の運勢をチェックしたりできるため、非常に便利なツールです。

しかし、その手軽さゆえに、利用する上でいくつか知っておきたい注意点もあります。

アプリを賢く活用し、四柱推命への理解を深めるためのポイントを押さえておきましょう。

アプリのメリットと選び方

四柱推命アプリの最大のメリットは、その手軽さと多機能性にあります。

  • 携帯性:スマホに入れておけば、気になった時にすぐ自分や他人の命式を調べられます。
  • 毎日の運勢:その日の干支と自分の命式を照らし合わせて、日々の運勢を通知してくれる機能を持つアプリもあります。
  • 相性診断:気になる相手の生年月日を入力するだけで、簡単に相性を見られる機能も人気です。
  • 学習コンテンツ:中には、四柱推命の基本的な用語解説やコラムなどを掲載し、学習ツールとして使えるアプリもあります。

アプリを選ぶ際は、レビューや評価を参考にしつつ、自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。

命式を詳しく見たいのか、日々の運勢が知りたいのか、相性占いがしたいのかによって、最適なアプリは異なります。

また、無料の範囲でどこまでの機能が使えるのか、有料版にアップグレードすると何ができるようになるのかも確認しておくと良いでしょう。

アプリ利用時の注意点と心構え

便利なアプリですが、利用する際にはいくつかの注意が必要です。

まず、表示される鑑定結果は、あくまでプログラムによる画一的なものであるという点を理解しておく必要があります。

四柱推命の本来の鑑定は、命式全体のバランスや、星同士の複雑な関係性を総合的に読み解く、非常に個別性の高い作業です。

アプリの解説は、それぞれの星が持つ意味を断片的に説明しているに過ぎない場合が多く、それがあなた個人にどう当てはまるかまでは考慮されていません。

例えば、「傷官は凶星」という一般的な解説を見て、自分の命式に傷官があるからと落ち込む必要はありません。

傷官は鋭い感性や表現力の源でもあり、他の星との組み合わせによっては素晴らしい才能として発揮されることも多いのです。

また、アプリによっては採用している占術の流派が不明確であったり、専門家の監修が入っていなかったりする場合もあります。

そのため、複数のアプリやサイトで結果を比較してみるのも一つの手です。

アプリは四柱推命に親しむためのきっかけとして非常に有効ですが、その結果に一喜一憂しすぎないことが大切です。

アプリで表示された命式をもとに、この記事で解説しているような各要素の意味を自分なりに調べてみるなど、主体的に学びを深めていく姿勢が、より有意義なアプリの活用法と言えるでしょう。

四柱推命の計算で人生を深く知る

この記事では、四柱推命の計算について、その基本的な考え方から具体的な手順、そして便利なツールの活用法まで、幅広く解説してきました。

命式という一枚の設計図には、天干、地支、通変星、十二運、蔵干といった多くの要素が詰め込まれており、それらが複雑に絡み合うことで、私たち一人ひとりの個性や運命が形作られていることをご理解いただけたかと思います。

四柱推命の計算は、単なる吉凶を判断するためのものではありません。

それは、自分という人間がどのような星のもとに生まれ、どのような才能を秘め、どのような課題を持っているのかを客観的に知るための、自己分析のツールです。

自分の長所を知れば、それをさらに伸ばしていく自信が持てます。

自分の短所や陥りやすいパターンを理解すれば、それを意識的に改善したり、トラブルを未然に防いだりすることができるでしょう。

また、大運の流れを知ることで、人生の大きなリズムを掴むことができます。

いつがアクセルを踏むべき攻めの時期で、いつが無理をせずに充電すべき守りの時期なのか。

そのタイミングを知ることは、キャリアプランやライフイベントを考える上で、大きな指針を与えてくれます。

もちろん、占いが人生の全てを決定づけるわけではありません。

しかし、四柱推命の計算によって得られる知識は、暗い夜道を照らす地図やコンパスのように、私たちがより良い人生を歩んでいくための強力な助けとなるはずです。

まずは無料のサイトやアプリからでも構いません。

ぜひご自身の四柱推命の計算をしてみて、そこに広がる奥深い自己発見の世界を楽しんでみてください。

この記事のまとめ
  • 四柱推命の計算は生年月日と時間から命式を作成すること
  • 命式は年柱・月柱・日柱・時柱の四柱八字で構成される
  • 日柱の天干である日干がその人の本質を最も表す
  • 一年の始まりは立春で月の区切りは節入り日を用いる
  • 生まれた時間は晩年運や内面を知る時柱の計算に必要
  • 通変星は日干と他の干の関係から導く10種類の星
  • 通変星で性格や才能、人間関係の傾向がわかる
  • 大運は約10年ごとの運勢サイクルを示す後天運
  • 大運は年干の陰陽と性別で順行か逆行かが決まる
  • 地支に内蔵される蔵干はその人の潜在能力を示す
  • 十二運は人の一生に例えた12段階のエネルギー量を表す
  • 無料自動計算サイトは初心者にとって便利なツール
  • 手計算には万年暦が必要だが理解が深まる
  • アプリは手軽だが鑑定結果は断片的と心得るべき
  • 四柱推命の計算は自己理解を深めるための強力な手段である
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